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上級セダンへの挑戦
輸入車市場はコンパクトクラスに関しても厳しい状況になっている。メルセデスのBクラスなどの参入などにより、VWの独壇場だった市場も激しい戦いになっている。
ジェッタは1979年の初代登場以来、今回で5代目。ヴェント、ボーラなど名前は変わってきたが、基本的にはゴルフのノッチバックセダンというスタンスは変わってはいない。
今回のジェッタに関してはオリジナルのゴルフも大きくなっていることから、パサートとゴルフの中間を繋ぐ位置づけになっている。
コンセプトは「小型車のリーダーシップを獲る」で上級セダンへ挑戦、ユーザへの満足度を高め、あわせてVWのブランド価値を高めることを狙っている。エンジンラインナップは2リッターの150PS/20.4kg-mと6速オートマチックの組み合わせ、あるいは2.0リッターのターボ、200PS/28.6kg-m、DSG6速の組み合わせの2種類になっている。
ボディサイズが大きくなったと言うことで、広いトランクにはゴルフバッグが4個は楽に乗る。さらにリアシートは3対2で前倒するので、1.9mの長尺ものでも入る。全幅は1,785mmで従来のボーラに比べると50mm広く、全高は1,470mmで従来より25mm高い。全長も4,565mmで従来より190mm長くなっている。ホイールベースは2,575mmでこれも60mm長い。つまりかなり大きいのだ。もちろんリアシートも広くて大人4人がゆったり座れるセダンになっている。
従来と比べレーザー溶接の総延長が14倍になり、動的ねじれ剛性で13%、静的ねじれ剛性で60%、曲げ剛性で35%もアップし、非常に強固なボディになっている。
スタイルはゴルフのGTIに比べフロントのメッキの部分がいかにもセダンらしく、GTIのワル顔から随分ジェントルマンになったなぁという感じがする。
乗り心地はタイヤの特性の影響もあって結構固めで、ハーシュ関係は結構強めになっている。あわせてタイヤの特性やサスペンションのチューニングから、結構ザラザラ感が感じられる。高速になるとダンピングはかなり良くなり、フラットな路面では滑らかに走るが、ちょっと段差がある路面だと結構上下の動きが大きくなるのは気になるところ。空気圧が高いかなという感じもあったが、どちらにせよこのサスペンションとタイヤの組み合わせは乗り心地が固くなるのは免れない。
アイポイントが若干高めで、シートのスライド量やハイトコントロールも調節が結構効くので、女性でも前方視界はかなり見やすいと思う。ハンドリングはゴルフ譲りのキビキビというよりは、しっとりとした味を持っている。
ただゴルフ譲りのコーナリングトラクションなどは強力で、相当しっかりしたグリップ力を得られる。さらに切り返したときの安定感もあり、面白く走れる車だ。面白いと言っても、リアがピュッと流れるというよりは、全体的にグリップ力が上がりながらも、その中でクルマの特性として楽しく走れる。微小舵角から過敏に反応するのではなく、しっとりとした効きをみせるというところが特徴で、このクルマのボディ剛性やスタイリング剛性の高さの影響も大きいと思う。
ロードノイズだが、タイヤなどのことも含め若干大きめになっている。それから風切り音もちょっと大きい。
注目のDSGだが、最初に乗ったゴルフGTIのDSGよりもクラッチコントロールがよくなって、スムースなスタートが出来るようになった。さらにレスポンスはパドルシフトでも可能で、非常に速くて気持ちよくシフト出来る。
全体的には重めなのでまだ全ての車には使えないと思うのだが、新しいマニュアルシフト=燃費もいいということで、新世代のトランスミッションとして注目される一つのトランスミッションだ。
実際GTIカップで、レースの洗礼を受けているので実績もある。
ESPは電動パワステの機能を活かし非常によくこなれていて、左右のタイヤの路面状況が異なる場合のブレーキング時の車両安定性を確保することが出来ている。スタンダードな考え方だが、的は外していない。
全体に車としては中堅のノッチバックセダンということで、なかなか面白く得がたい魅力を持っている。従来のボーラがコンパクト且つ非常に締まった感じを持っていたのに対し、ジェッタに関しては、まさにパサートとゴルフの間を繋ぐノッチバックのセダンという位置付けになっている。
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