試乗レポート 第178回  ダイハツ・タント




関連サイト:
・ダイハツ:http://www.daihatsu.co.jp/
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インプレッション by 日下部保雄

 ダイハツから新型軽乗用車、タントがデビューした。タントは経済性や扱いやすさを重視した軽の中でも、ライフスタイルや用途に応じたクルマへのニーズが高まっているとの観測から、「しあわせ家族空間」をコンセプトに、独自のパッケージングで驚きの広々空間を創り出した。タントの主な特長は、@軽最大2440mmのホイールベース、2000mmの室内長など革新的なパッケージングによる驚きの室内空間と、利便性を追求した豊富な収納スペース Aコンパクトノーズを持つ、ビッグキャビンの新ジャンル感あふれるスタイリング、開放感のあるシンプルでプレーンなインテリア B安全性能・走行性能・環境性能など、高品質の基本性能などである。搭載エンジンは、ツインカムDVVT3気筒エンジン(EF-VE型)、ツインカム3気筒ターボエンジン(EF-DET型)のTOPAZエンジンシリーズ2種類。5グレードがラインアップされ、すべてにFFと4WDモデルが設定される。「タント(Tanto)」とは、イタリア語で「とても広い、たくさんの」という意味。価格99万8000円〜146万円。


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社内外の女性モニターの声を聞き、収納スペースを設定した。


ボディ幅のぎりぎりまで室内空間を大きく確保できるよう努力したという。


リアシートは左右独立分割式で、260mmのロングスライド&フォール度ダウン機構付き。




TOPAZシリーズのツインカム3気筒12バルブターボエンジンは、47kW[64ps]/6400rpm、103Nm[10.5kgm]/3200rpmを発揮。


驚きの室内空間の広さと軽自動車らしからぬ走り

 タントは軽自動車としては非常に大きなキャビンサイズを持っており、特に全高の高さは特筆ものだ。
 デザイン的にも優れており、非常にバランスのとれたスタイルになっている。デザインスケッチをそのまま工業製品にしたという印象。失礼ながら、ダイハツのラインアップの中では一番いいデザインではないかと思う。
 ホイールベースは非常に長く、全高も高い。ミニバンから3列目のシートがなくなっただけというイメージである。

 インテリアの質感は高く、収納ポケットが非常にたくさん設置されている。ポケットは、あればあったで使いやすい。特にフロントのダッシュボードに多数設けられており、ちょっとしたものを放り込むことができるので、身の回り品を置いておくには便利だろう。

 ドライビングポジションはミニバンに近く、上から見下ろす感覚だ。
アイポイントが高いため、小さいクルマに乗っているという感覚は全然ない。グラスエリアが大きいのも特徴で、開放感は素晴らしい。
 クルマの容積と同時に開放感があるので、さらに大きなクルマに乗っているというイメージがあり、軽自動車という感覚はまったくない。

 キャビンは、リアシートに座るとフロントまでの空間がかなり広く、ゆったり座れる。フロントシートほどのクッションストロークはないが長距離でも十分だ。
 これだけ広いとリッターカークラスの小型車は本当に必要なのかなというぐらいだ。
 容積にこだわると同時に、シートも簡単にフラットになるなど、ムーブで培ったミニバンの使い勝手を追求している。

 試乗したのはターボエンジン車で、4速ATとの組み合わせになるが、非常に良く走ってくれた。トルクが低回転からあり、そのいわゆるドッカンターボではなく、使いやすいトルク特性を持っている。
 4速AT自体のギアリングが若干低めになっているので、重量の重いクルマだが、発進加速はまったく違和感ない。けっこう鋭いダッシュができるし、日常的な使いかってでの動力性能は十分だ。
660ccという感じではなく、1000ccぐらいのエンジンを載せたような余力があるので、軽自動車という感じはその点でもしない。

 エンジン自体もけっこう静かで、加速したときの加速ノイズもそれほど気にしないですむ。

 ハンドリングは、背が高いので、どうなることかと思ったが、スタビライザーが効果的に作動しており、妥当なアンダーステアだ。普通のペースできっちり走れる。
 サスペンションセッティングは巧みで、けっこう力が入っている。
最近出た軽自動車の中ではライフも競合するところがあると思うが、ライフに比べてもアンダーステアが全然少ないし、背が高いわりには本当にしっかり走るクルマだという印象だ。
 乗り心地は、フワッという感じとは違って、しっかりダンピングがあって、軽自動車の感覚は、ここでも払拭できている。非常にいいクルマだと思う。

 さらにタイヤをもう少しグレードアップすれば、それで十分な安定性と乗り心地が得られるだろう。標準のタイヤが特に悪いということではないが、タイヤを換えることによって、またちょっと違ったグリップ感が得られるはずだ。
 全体の質感の高さ、そして容積型の軽自動車の理想を追求したのがタントであり、非常に完成度は高い。
 使い方としては、ウォークスルーこそできないが、リアシートに子供を乗せて、ちょっと着替えさせたり、あるいは何かの作業を車内でやらなければならないというときには、この室内の高さは効いてくる。考え方としてはありだろう。
 ただし、車高は1725mmあるので、タワーパーキングには入らないのが少々不利だ。

 さらにネガティブな点では、過剰なヘッドクリアランスは、運転しているデッドスペースになっているというところだ。
 女性の場合、おそらくサンバイザーが効果を発揮する範囲でカバーしないだろう、ルームミラーも位置がちょっと高すぎるという感じはある。このあたりは痛し痒しなところだ。
 ネガティブもあるが、クルマとしての完成度はかなり高い。




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